精神保健福祉士という仕事について

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先日、精神保健福祉士(PSW)資格取得時代にお世話になった先生のブログを見ていたら、PSWの求人とその実情について書かれていました。

なるほど、精神保健福祉士は今どこも人員不足なのですね。

僕個人の印象は、資格を持っている人はいるけど、地域の施設で働きたいという人がいないだけなのかと思っていました。

もうすぐ今年度の精神保健福祉士国家試験が実施されますが、厚生労働省の発表(2015年3月)によると、毎年およそ4500人の精神保健福祉士が誕生していることになります。

地域の施設や病院などの雇用先がどれくらいの数あるのかは分かりませんが、物理的な人数だけで言えば、精神保健福祉士の数は年々増えているはずです。

にもかかわらず人員不足が解消されていないということには、いくつか理由が考えられます。

精神保健福祉士の離職率の高さ

この仕事に限った話ではないかもしれませんが、僕の職場のある地域だけを見ても、精神保健福祉に携わる人の離職率は高いと感じます。

給与が低いという事情で辞めていく人が多いのがこの業界なのかもしれませんが、個人的に思う精神保健福祉業界の離職率の高さの原因は、職場の人間関係で疲弊して辞めていくケースが多い印象を持ちます。

もう1つは、資格を取ったは良いけれど、本人に現場で通用するスキルが全く無くて、自ら辞めていくというケースです。

正直言って、精神保健福祉の仕事は、適性が大きく問われると思うので、誰でも出来るという類の仕事ではないと思います。

僕自身もまだ新米の1人なので、軽々しくは書けないのですが、いずれにしても希望を持ってこの道に進もうと決意したことが、志半ばで断たれてしまうのは本当に悲しいことだと思います。

僕がこの仕事について間もない頃に出会った(そして、辞めていった)仲良くさせていただいていた方々は、今頃どうしているのだろうと、時折考えることがあります。

あの時の僕と、僕の同僚の2人を知る方はきっと想像が付かないでしょうが、一番最初に辞めると思われた(僕たち自身もそう思っていた)2人が、今も同じ職場に残り、新しい施設も作りながら、誰よりもこの仕事を楽しみ、沢山の素敵な仲間達と共に毎日を過ごしていると知ったら、さぞかし驚くことでしょう。

本当に世の中というのは分からないものです。

もしも今の未来があると分かっていれば、仕事を辞めて、ウチに働きにおいでよ!と声を掛けられたのに。

精神保健福祉士の人手不足という問題を目にすると、新しい人材の不足に問題があるのではなく、既にこの仕事を去って行った人達が抱えていた問題にこそ、本質があると感じます。

精神保健福祉士への道が狭き門になっている

そしてもう1つの大きな問題は、精神保健福祉士なりたいと思っても、受験資格を得る方法が限定されていることでしょう。

僕がPSWを取得した際に通った日本社会事業大学通信教育科も、来年度から精神保健福祉士の一般課程を廃止し、実務経験者(または4年制福祉系大学卒業生や社会福祉士保持者)向けの短期養成課程のみの開講となるようです。

僕の身の回りでは、本当に嬉しいことに、僕たちの働く姿を見て精神保健福祉士になりたいと話してくれる方が結構な割合で増えてくれています。

とは言え、すべての人が大卒資格や実務経験を持っている訳ではありません。

そんな中で、今の生活を中断して精神保健福祉士養成課程のある学校に通う時間もお金もあるはずがありません。

資格というのは本来誰のためにあるものなのかを考えた時に、今のような状況があることはつくづく不思議でならないと感じます。

まとめ

今、僕の職場でも新卒の学生の採用募集を出しているのですが、そんな最中で上記の記事を目にしたもので、色々と気になっていたことを自分なりにまとめてみました。

人材不足とか、人間関係とかの問題は、同じ職種の方々ともよく話題に上がるテーマですが、そういう時に思うことは、手前味噌ですが、自分の職場は本当に良い環境になったなということです。


(僕たちの職場の今年の「描き初め」)

上にも書いたことですが、いつ辞めるとも分からないひどい職場環境を経験してきたからこそ、この道で働きたいと思い、そのための力を持っている方々が活躍できる場を作っていくことは、今の僕にとって大きな関心ごとの1つです。

最終的にその人をつなぎとめるものは、人と人との関係性である僕は思います。

だからこそ、これからはつながりを待つのではなく、自分から作っていける人になりたいという意味も込めて、未熟ではありますが、精神保健福祉関する話題についても書いていきたいと思いました。

Author : Kosuke Matsuura
最後までお読みいただきありがとうございました。

精神保健福祉士として働く傍ら、生活困窮家庭の子ども達に無償の学習支援教室を開催するNPO法人街のひろばの理事長をしています。タイへの旅がきっかけで、タイ古式マッサージのセラピストとしても活動しています。

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